ヘーベルハウスの最大の特徴は、重量鉄骨構造を採用していること。
2階建て用と3・4階建て用の2種類の構造仕様を用意しています。2階建て用はハイパワード制震ALC構造といい、3・4階建て用は重鉄制震・システムラーメン構造と呼んおり、いずれにも制震装置が標準で装備されており、共に構造躯体の耐用年数は60年以上としています。
なお、鉄材の肉厚が6mm未満を軽量鉄骨、6mm以上を重量鉄骨と呼び、ハイパワード制震ALC構造では6mm、重鉄制震・システムラーメン構造では9mmの鉄骨材を使用し、同社はALC(軽量気泡コンクリート)版の供給メーカーとしても有名で、重量鉄骨とALC外壁や床の組み合わせた住宅は、業界でも最高レベルの強度と耐火性を誇っています。
それではヘーベルハウスについて、
・耐久性
・メリット、デメリット
・間取り
ヘーベルハウスの平屋建て、値段の相場は?
同社の価格帯は、ハウスメーカーの中でもトップクラスに位置しており、本体価格では70~80万円/坪と言われています。
ですから、平屋では80万円前後~/坪と見ておいた方がいいでしょう。
確かに、重量鉄骨造の強度や耐震性能は、安心出来るもので、その特性を利用して大開口の窓や大空間を作ることも可能となりますが、平屋の間取りや規模によっては、過剰仕様となる場合があります。そしてその場合、建物価格に占める躯体コストの比率を上げる要因となり、金額的なハンディーとなる可能性もあります。
ヘーベルハウスの平屋建てに、耐震性能はある?
同社の平屋建てには、2階建て用のハイパワード制震ALC構造を利用していると思います。
標準で装備されている制震装置(ハイパワードクロス)は、地震による揺れを1/2にまで低減するとのことで、もともと揺れ幅の少ない平屋建てですから、十分な耐震性能はあるでしょう。
ヘーベルハウスの商品紹介の中では、鉄骨造の強度、そして制震装置の性能などを説明したWEB画面はありますが、耐震性能を具体的に表したものは見当たりません。しかし、詳細に調べていくと、かろうじてハイパワード制震ALC構造では、耐震等級3を標準対応としていることが判ります。
一般的な木構造でも可能な規模の住宅を、敢えて重量鉄骨構造としているのですから強くて当然、と敢えてアピールしていないのかもしれませんが、材の強さと住宅としての強さは基本的に異なります。一般ユーザーへの情報公開として、もう少し分かりやすくした方がいいと思います。
ヘーベルハウスの平屋、おすすめの間取りは?
ヘーベルハウスで平屋を建てるメリット・デメリット
ヘーベルハウス、そして重量鉄骨で平屋を建てるメリット・デメリットにはどのようなものがあるでしょうか。整理してみましょう。
メリット
とにかく頑丈
いずれも事実ですが、偏った見方で、一般的には鉄骨の方が頑丈と言うことに異論はないでしょう。そもそも、木構造と鉄骨構造では構造基準や計算手法が異なり、鉄骨構造ではより詳細な構造設計や計算が求められています。
それらは、建築基準法で定められているだけでなく、長年のヘーベルハウスのノウハウで十分に解決されているものですから、頑丈であることのメリットを活かすことを考えましょう。
スケルトン空間が容易
つまり、冒頭の構造画像のように、内部の柱を木構造に比べて少なくすることができるのです。そのため、大空間やスケルトンなプランも可能で、将来の間仕切り変更も容易になります。
デメリット
躯体コストが高い
実績が少ない、平屋には向いていない?
原因として考えられるのは、平屋住宅に重量鉄骨は過剰と感じているユーザーが多いのではないか、また同社のHPを見る限りでは、平屋住宅に対する情報が少なく、積極的なPR姿勢が見られないなどがあるかもしれません。
いずれにしても、ヘーベルハウスの平屋実績が少ない事実は、価格が高い、平屋が苦手、などの悪いイメージに繋がりやすく、ユーザーの選択肢にも入りにくくなると思います。
まとめ
ヘーベルハウスの住宅は、構造的にも品質的にもトップクラスのものを持っており、ハウスメカーとしてもトップクラスに位置しています。
しかし、平屋住宅に限って言えば、ALCや重量鉄骨構造の良さを活かしているようには感じられず、同社の2階建てや3階建てのようなヘーベルハウスらしさがないのが残念です。
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